[exam]人間ドックの検査説明:乳がん検診

オプション検査項目 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

乳がん検診

乳がんができる場所である乳腺のしこりや腫れなどの異常がないかを調べます。

乳房にある乳腺は、女性特有の病気を発症しやすいところです。中でも「乳がん」は乳腺にできるがんで、女性のがんの中では最も多い病気です。乳がんは発見が早ければ早いほど治療しやすく、治る確率の高いがんです。

乳房の触診・視診では「しこり」や乳房の状態を調べます。
「マンモグラフィー」や「乳房超音波(乳腺エコー)検査」では、視触診ではわからない初期の段階の異変を探すことができます。

乳がんは30歳代後半以降の女性に多く見られる病気です。40歳になったら定期的に検診を受けるようにしましょう。

 

乳房視触診

医師が直接目で見たり触ったりして、乳房に異常がないかを調べます。

 

どういう検査?

乳房の視触診検査では目に見える乳房の異常や、触ってわかる異常を発見することができます。乳腺の病気の症状で最も特徴的なのは「しこり」です。触診ではしこりができていないかを丁寧に調べます。その他にも、左右の乳房の形が異なっていないか、または「えくぼ」のようなくぼみができていないか、さらに乳頭から異常な分泌物が出ていないかなどを調べます。

 

知っておきたい

  • しこりができる病気は乳がんだけではありません。「乳腺症」では境界がわかりにくい平らなしこりができることがあります。「乳腺線維腺腫」によっても、しこりができます。これは女性に広くみられる良性の腫瘍で乳がんとは関係なく、特別な治療も必要としません。
    このようにしこりは必ずしも悪性とは限りません。視触診により発見されたしこりの8割は、精密検査で良性と診断されています。迷っている方はぜひこの機会に検査を受けてみましょう。万が一乳がんと診断されても、早期に発見されれば効果的な治療を受けることができます。

 

検査のながれ

1. 問診

最近の生理の周期や、気になること、変わった様子がないかを問診表に書き込んだり、口頭で聞かれたりします。

 

2. 視診

上半身だけ裸になり腰掛け、左右の乳房の形が極端に違っていたり、腫れたりしていないかをチェックします。

 

3. 触診

上半身裸のままベッドに仰向けに横たわります。医師が直接手で乳房に触れて、しこりがないかを調べます。

 

4. 検査結果

後日、検査結果を受け取ります。検査結果によってはさらに精密な検査を行います。

 

 

マンモグラフィー

X線を使った装置で乳房を撮影して、触診ではわかりにくい早期の段階の病変を検出します。

 

どういう検査?

マンモグラフィーでは視触診で見つかるよりも、さらに小さなしこりを発見できる可能性があります。

マンモグラフィーは乳房を撮影するために開発されたX線装置です。乳房は脂肪が多く乳腺と見分けがつきにくいため、鮮明な画像を得るためにはなるべく平らにして撮影する必要があります。検査では乳房を2枚の板に挟んで平らにします。このときに大抵の方は痛みを感じますが、平らに広げるほど撮影の際のX線の被ばく線量が少なくて済みます。

マンモグラフィーで撮影すると乳腺は白く、脂肪は黒く写ります。乳がんが疑われるのは腫瘤(しゅりゅう)とよばれる塊や、カルシウムが沈着した「石灰化」が見つかったときです。

 

知っておきたい

  • 生理前には乳腺が発達して痛みが強くなる傾向があるので、この時期の検査は避けたほうがよいでしょう。
  • マンモグラフィーで受けるX線はごく微量で乳房に限定されますが、妊娠中の方は検査を控えましょう。
  • 脇の下の制汗剤やパウダーが残っていると、石灰化と間違われることがあります。検査の前はきれいに拭き取っておきましょう。
  • マンモグラフィーは早期のごく小さながんによる石灰化を見つけやすい検査ですが、逆に、進行して大きくなったがんは、一様に写ってしまい見つけられないことがあります。

 

検査のながれ

1. 準備

検査室に入ってから上半身だけ裸になります。ケープのようなものをかぶることもあります。

 

2. 検査手順についての説明

検査に入る前に検査技師から検査手順の説明があります。

 

3. 撮影準備

技師の指示通り、片方の乳房を支持台に載せて腕を伸ばして支持棒を握ります。次に技師がカセッテとよばれる板で乳房を圧迫して、なるべく平らにします。このときに痛みを感じることがあります。

緊張していると痛みが増すこともあるので、リラックスして受けるようにしましょう。

 

4. 撮影

そのままで十数秒待ちます。技師が別室で操作して撮影します。
次に向き、左右を変えて撮影を繰り返します。
両乳房それぞれ、上下と斜めの圧迫による撮影を行います。それぞれ1枚または2枚ずつ撮影します。検査時間は全部で約10分から15分です。

 

5. 診断結果

後日、診断結果を受け取ります。検査結果によってはさらに精密な検査を行います。

 

乳腺超音波(乳腺エコー)検査

乳房に超音波を当てて、はね返ってきた音波をもとにして異常を見つける方法です。

 

どういう検査?

超音波検査では、マンモグラフィーではわかりにくいしこりでも判断できることがあります。

マンモグラフィーでは乳腺は白く映りますが、乳がんを示す病変も白く映るため判断が難しい場合があります。その点、超音波検査では乳腺が白く映るのに対し、乳がんは黒く映るため比較的見つけやすいのが利点です。

また40歳未満の方の乳房は乳腺が発達しているため、白く映る部分が多くなり、マンモグラフィーではしこりを見つけるのが難しい場合があります。これに対し乳腺超音波は乳腺の発達した乳房でも、しこりを見つけやすい検査です。

乳腺超音波検査は超音波を使った検査方法で、放射線被曝はありません。また超音波検査はしこりを見つけるだけではなく、良性か悪性かを判断するためにも用いられます。

ただし超音波検査では治療の必要のない良性の変化も検出してしまいやすく、病気の発見につなげるには経験の豊富な医師による診断が不可欠です。

 

検査のながれ

1. 検査準備

上半身だけ裸になってベッドに仰向けに横たわります。検査時には部屋を少し暗くします。

 

2. ゼリーを塗る

すべりをよくし感度を上げるため、乳房にゼリーを塗ります。温めてあるので冷たさを感じにくいですがヌルっとした感触があります。

 

3. 検査

プローブ(探触子)とよばれるスティック状の機器を乳房に当てて、反射してきた超音波画像をモニターに写し出します。プローブをゆっくりと横に滑らせ、また上方から下方へと滑らせて異常がないかを調べていきます。
検査時間は約15分です。

 

4. 診断結果

後日、診断結果を受け取ります。検査結果によってはさらに精密な検査を行います。

 

検査のメリット・デメリット

メリット デメリット
乳房視触診
  • 放射線被曝がない
  • しこりのできない「炎症性乳がん」などが見つかりやすい
  • ごく初期のがんが発見されにくい
マンモグラフィー
  • 初期の乳がんが発見されやすい
  • 石灰化を見つけやすい
  • 良性と悪性腫瘍の区別がつきやすい
  • 痛みを感じやすい
  • 微量の放射線被曝がある
  • 乳腺の密度の濃い40歳未満ではしこりを見つけにくい
  • 妊婦は受けられない
  • 非常に大きくなったがんが見落とされることがある
乳腺エコー
  • 痛みがない
  • 乳腺と区別がつきやすく、しこりの発見がしやすい
  • 良性と悪性腫瘍の区別がつきやすい
  • 乳腺の密度の濃い40歳未満の検査にも適している
  • 放射線被曝がない
  • 妊婦中も受けられる
  • 良性の病変が検出されやすい
  • 技師や医師に経験が必要

 

 乳がん検診でわかるおもな病気

  • 乳腺腫瘤
  • 乳腺症
  • 線維腺腫
  • 乳がん

出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る