[exam]人間ドックの検査説明:胸部CT

オプション検査項目 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

胸部CT

X線で撮影した画像をコンピュータで解析し、胸の内部を輪切りの状態で見ることで病変を発見する検査です。

胸部CT検査は、早期の肺がんを発見するために有効な検査です。X線検査には写らない早期の小さな肺がんを見つけることが可能です。

国立がん研究センターがん情報サービスの統計によると、肺がんは男女合計の死亡率1位(男性で1位、女性で2位:2013年)の疾患です。その理由として、肺がんは初期に自覚症状が乏しく、進行が早い特徴があり、発見されたときにはすでに進行しているケースが多いことがあげられます。

胸部CT検査により肺がんを早期発見できれば、早期に治療をおこなうことで良い予後につながる可能性があります。

 

どういう検査?

胸部CT(コンピュータ断層撮影)検査とは、X線で撮影した体内の様子をコンピュータで解析し、胸部を断面図にして臓器の様子を見る検査法です。X線検査で肺がんなど胸部の病気の疑いがあると診断された場合に、より詳しく調べるためにおこなわれます。

1回の撮影は15~30秒ほどで、その間は息を止めて動かないようにします。検査にかかる時間は10~15分で、痛みや苦痛などはありません。

CT画像では、肺がんは白く写ります。肺などの臓器の形状や構造、血管の内部の様子なども鮮明に見え、こまかい異常を見つけることができます。ヘリカルCTという、らせん状に連続して撮影できる機器では、早期の小さな肺がんや、臓器の奥に隠れている病変を発見することも可能です。

 

検査のながれ

1. 検査当日

CT検査を受ける日の朝は、食事を取ってはいけません。水は飲んでかまいませんが、あまり多く飲み過ぎると検査中に吐き気をもよおすことがあります。

 

2. 検査前

検査室に入って検査着などに着替え、腕時計やアクセサリーなどの金属は外します。

 

3. 寝台に寝て位置を定める

CT装置の寝台に仰向けに寝て、放射線技師の指示に従って位置を定めて固定します。

 

4. 造影剤の注入

造影剤を使用する場合には、静脈から造影剤を注入します。

 

5. 撮影

仰向けで両腕を上げ、筒のような装置の中に入って撮影します。撮影の間は放射線技師の指示に従って息を止めます。

 

6. 検査後

検査後は造影剤を早く排せつするために、水分を多くとりましょう

 

知っておきたい

  • CT検査には、造影剤(ヨード剤)を使用する検査(造影CT検査)と、使用しない検査(単純CT検査)があります。
  • X線を照射する検査のため、妊娠中の女性は受けることができません。
  • ペースメーカーなど体内に金属が入っている場合には受けられないことがあるため、必ず事前に相談しましょう。
  • 造影剤の使用で、まれに吐き気、かゆみ、じんましんなどの副作用がみられることがあります。ヨード剤にアレルギーのある人は注意が必要です。

 

X線検査とCT検査との違い

メリット デメリット
胸部CT検査
  • X線検査では見つけにくい早期の小さながんや臓器の奥に隠れている病変を見つけることが可能
  • X線と比較して放射線の被曝量が多い
  • 造影剤を使う場合、副作用が起こることがある
  • ペースメーカーなど体内に金属が入っている場合には受けられないことがある
胸部X線検査
  • ほとんどの医療機関や検査施設で受けられる
  • 早期の小さながんや、ほかの臓器に隠れている病変などは見つけることが難しい

 

どんな人におすすめ?

  • 「肺がんは喫煙者に多い病気」というイメージがあります。確かに、喫煙は肺がんのリスク因子のひとつですが、それ以外にも環境、遺伝、過去の呼吸器疾患など、さまざまな要因が関係しているといわれています。男性の喫煙者に多い傾向がありますが、女性の非喫煙者の肺がんも増えています。以下のリスク因子があてはまる人は、40歳を過ぎたら1年に1回、胸部CT検査を受けることが望ましいといえるでしょう。

 

肺がんのリスク因子

  • 喫煙者(1日の喫煙本数×喫煙年数が400以上の重喫煙者)
  • 非喫煙者でも家族に重喫煙者がいる場合
  • 粉塵などを吸い込みやすい職業、環境で生活している場合
  • がんに罹患した家族がいる場合

 

胸部CT検査でわかる主な病気

  • 肺がん
  • 肺結核
  • 肺炎
  • 気管支炎
  • 肺気腫など

出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る