[exam]人間ドックの検査説明:頭部MRA

オプション検査項目 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

(監修:杏林大学医学部付属病院脳卒中センター長 平野照之)

頭部MRA

強い磁気を使う機械を使用して、脳の中の血管を立体的に撮影し、血管のつまりやこぶ、血管の変形などの有無を確認する検査です。

 

どういう検査?

血管のつまりやこぶ、血管の変形などの有無を確認することができるため、脳動脈瘤(動脈のこぶ)の破裂、動静脈奇形(血管の奇形)が原因のくも膜下出血、血管のつまりが原因の脳梗塞などの予防につながります。

頭部に強い磁力をあてると、血管内では血液が磁力の影響を一時的に受けるものの、すぐに流れてしまいます。一方、血管の周りにある脳内の組織は、磁力の影響が残った状態が続きます。そこで、磁力の影響が残っていない血管の中と磁力の影響が残っている脳の組織の違いを利用して、コンピュータで計算し、血管の中だけを立体的にした画像を作ります。その後、画像を診断する専門医が、脳の血管に異常がないか確認します。

検査のながれ

1. 着替え

ブラジャーなど金属を使用している下着をはずし、所定の検査着に着替えます。

  • 指輪などのアクセサリー、ヘアピンなど金属がついているものはすべてはずします。
  • アイシャドウ、マスカラなどの化粧品なども微量の金属が含まれているため、メイクは検査前に落としましょう。
  • 眼鏡やカラーコンタクトは検査前にはずします(色のついてないコンタクトの場合は、事前に施設に相談してください)。
  • 湿布などの貼り薬、塗り薬は検査前に取ります。

 

2. 検査前

MRA撮影装置のベッドの上に仰向けになり、頭部にコイルという鳥かごのような形をした器具をつけます。撮影中は大きな音が断続的に続くため、施設によっては、撮影中ヘッドホンを装着して音を軽減します。

 

3. 検査中

撮影中は仰向けになった状態で動かないようにします。撮影時間は、20分程度です。撮影が終わったら頭部MRA検査は終了です。撮影された画像は、専門医が確認し、脳の血管に異常がないか診断します。

 

頭部MRA検査のメリット・デメリット

メリット

  • 検査前に造影剤(血管を撮影しやすくするための薬)の投与が不要である
  • 他の脳の組織に邪魔されず、血管だけを確認することができる
  • X線により被爆することがない

デメリット

  • 細い血管や血液の流れがゆっくりである血管は、はっきりと見えないことがある
  • 血管以外の脳の異常を発見するのは困難である
  • 体内に金属が入っていると検査を受けられないことがある
  • CT検査よりも撮影に時間がかかる
  • 大きな検査音がする

 

知っておきたい

  • ペースメーカーや人工内耳を使用中の方は、機器が誤作動を起こしたり壊れたりする可能性があるため、頭部MRA検査を受けることができません。
  • 検査室内には、時計、磁気カード、携帯電話などの電子機器、金属類などは持ち込めません(機械から出ている強力な磁気により壊れる場合があります)。

 

どんな人におすすめ?

  • 家族(両親、兄弟)が脳梗塞、脳卒中など脳の病気になったことがある人
  • 高血圧、糖尿病、高コレステロール血症がある人

 

頭部MRI検査が受けられない場合

  • ペースメーカーまたは人工内耳を使用中
  • 妊娠中

 

検査前の相談が必要な場合

以下の条件に当てはまる方は、頭部MRA検査を受けられない可能性があるため、事前に必ず施設に相談してください。

  • 手術により体内の一部に金属が入っている
  • 閉所恐怖症である
  • 体に刺青、タトゥー、アートメイクをしている

 

検査を受ける目安

  • 要経過観察と言われた場合 :半年から1年に1回(詳細は医師に相談してください)
  • それ以外 :2年に1回

 

頭部MRA検査でわかるおもな病気

  • 脳動脈瘤(動脈のこぶ)
  • 動静脈奇形(血管の奇形)
  • 脳血管のつまり(狭窄や閉塞、動脈硬化)

出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る