[exam]MRIとCTスキャンの違いを知って使い分けよう

検査一覧・特集 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

MRIとCTスキャンの違いを知って使い分けよう

人間ドックのオプション検査によくあるMRIとCTスキャン。
今回はMRIとCTスキャンそれぞれの特徴と使い分けについてご紹介します。

 

MRIとCTスキャンの特徴

MRI(Magnetic Resonanse Imaging:磁気共鳴画像診断法)とCTスキャン(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)の大きな違いは、撮影方法にあります。

MRIは磁力と電波を使用し、磁気の共鳴によって体内の水分に作用し、その変化をとらえて組織の断層を撮影します。よって水分を多く含む臓器や血管などの柔らかい組織(軟部組織)の撮影に向いており、脳梗塞や脳動脈瘤の早期発見を目的とした脳ドックでよく用いられます。

MRI向けの主な部位は、脳・血管・内臓・脊髄・骨盤腔・筋肉・関節などで、脳梗塞・脳動脈瘤・脳腫瘍・脳血管疾患・椎間板ヘルニア・生殖器関連疾患・肉離れなどの診断に適しています。また、近年技術が向上して常に動いている心臓などの撮影も可能となり、心筋梗塞を見つける心臓ドックなどにも使用されることが増えています。不得意な部位は空気を多く含む組織で、肺や腹部がX線やCTスキャンで検査されるのはこのためです。

CTスキャンは放射線を使用します。X線(レントゲン)検査の立体版で、全体をスキャンした後、コンピュータ上で画像を解析・統合して表示します。組織のX線透過の差異をとらえて画像を処理するため、水分が少なくX線を透過しにくい骨の撮影に多用されます。CTスキャン向けの主な部位は頭部・歯・肺・腹部・骨などで、頭部外傷・脳出血・肺がん・肺炎・結核・胸水・腹水などの診断に適しています。また、CTスキャンでも、造影剤を使用することにより、内臓や血管の撮影が可能です。

 

MRI

CT

 

MRIとCTスキャンのメリット、デメリット

MRIのメリットは放射線被曝の心配がないことです。デメリットは、撮影が約1時間前後と長い点です。狭い空間で騒音を我慢する必要があり、閉所恐怖症などで平常心が保てない場合は、検査を受けることが難しくなります。
また磁力や電波を使うため、体内にペースメーカーなどの金属が入っていると検査を受けられないことがあります。

CTスキャンのメリットは撮影時間が非常に短く済むことです。機器によっては、全身の撮影が30秒程度で音も静かなため、受診者の精神的・肉体的負担が少ないといえるでしょう。デメリットは、微量ながら放射線被曝をしてしまうことです。また、内臓撮影時に骨と重なって見えにくい部分も出てきます。

MRIとCTスキャンの比較まとめ

MRI

CTスキャン

得意な組織 水分の多い臓器や柔らかい組織 水分が少なくX線を透過しにくい組織
部位の例 脳・血管・内臓・脊髄・骨盤腔・筋肉・関節・靭帯・軟骨など 頭部・歯・肺・腹部・骨など
疾患の例 脳梗塞・脳動脈瘤・脳腫瘍・脳血管疾患・椎間板ヘルニア・生殖器関連疾患・肉離れ・骨軟部腫瘍・靭帯損傷・半月板損傷など 頭部外傷・脳出血・肺がん・肺炎・結核・胸水・気胸・腹水・腹腔内・胆石・腸閉塞・尿路結石など
検査の例 頭部MRI、頭部MRA(※)、心臓MRI、乳腺MRI、骨盤腔MRI 胸部CT、冠動脈CT(心臓CT)、大腸3D-CT
費用 3万円前後から 2万円~4万円
制約条件 体内にペースメーカーなど金属を埋め込んでいると使用できない(磁力や電波の影響) 妊娠中の女性は避けたほうがよい。造影剤使用の際、副作用が出る場合がある。
メリット 放射線被曝がない 撮影時間が短い
デメリット 撮影時間が30分~1時間程度と長め。撮影中は大きな音がするので平常心を保ちにくい。 放射線被曝がある。

※頭部MRA:脳の中の血管を立体的に撮影し、血管のつまりや変形などの有無を確認する検査

 

実際には、MRIやCTスキャンに加えて、頸動脈超音波(エコー)、乳腺超音波、腹部超音波、胃カメラ(経口・経鼻)、大腸内視鏡など、他の方法もあわせて最適な検査方法を医師が選択していきます。不明な点については随時専門家に相談しながら検査に臨むことをおすすめします。


出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る