[exam]人間ドックの検査説明:子宮がん検診

専門ドック / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

子宮がん検診

子宮頸がん・子宮体がんを調べる検査の組み合わせです。
経膣超音波(経膣エコー)検査・骨盤腔MRIでは、卵巣がんを調べることもできます。

子宮がんは幅広い年代の女性で見られるがんです。またできる部位によって、異なる検査が必要です。定期的に検査を受けて、子宮の異常をいち早く見つけるようにしましょう。

 

子宮がんの種類と年齢

子宮は女性に特有の器官で、生殖に必要というだけでなく女性の体調に深く関わっています。従来、子宮のがんと言えば「子宮頸がん」でした。子宮頸がんを発症する割合が最も多いのは30歳代の女性です。これに対し子宮の奥のほうに生じる「子宮体がん」は、50歳代の女性で最も多く見られ、現在では子宮頸がんよりも多くなっています。

 

子宮がん検診とは?

子宮がんの部位により、検査方法が異なります。このため、子宮がん検診では、施設により検査を組み合わせています。

 

子宮がんの部位とそれぞれの検査

子宮頸がんは子宮頸部細胞診で調べることができます。子宮体がんは子宮頸がんの検診では検出することができません。
子宮体がんの検査として経膣超音波検査子宮体部細胞診骨盤腔MRIがあります。
経膣エコー検査では超音波で子宮の中の状態を調べます。
子宮体部細胞診は子宮内膜の細胞を採取して調べます。この検査では、子宮頸がんを検出することはできません。
骨盤腔MRIは内診の必要のないMRI検査です。

 

子宮頸部細胞診

子宮がんの中でも子宮の入り口に近い場所にできるのが子宮頸がんです。ヒトパピローマウィルスの感染によりできるがんで、ウイルスは大抵の場合、性交により感染します。子宮頸部細胞診では細いブラシや綿棒のようなもので子宮の入り口付近の細胞を擦り取り、細胞の観察を行います。疑わしい細胞が見つかった場合はさらに詳しい検査を行います。子宮頸がんは30歳代の女性に多く見られるので、若い方も臆せずに積極的に定期検診を受けましょう。

 

経膣超音波(経膣エコー)検査

経膣超音波検査は超音波を利用する検査です。プローブ(探触子)と呼ばれるスティック状の機器に使い捨てのキャップをかぶせ膣内に挿入し、超音波を出します。反射してきた超音波画像をモニターに写し出しながら、異常がないかを調べます。この検査により子宮の内側の膜が厚くなっていることがわかった場合には、「子宮体がん」の疑いもあるので、より精密な検査を行います。

 

子宮体部細胞診

子宮体がんは子宮の奥のほうにできるがんで、50歳代から60歳代の女性で最も多く見られます。子宮体部細胞診では子宮の内膜の細胞を直接採取して、がんに特徴的な細胞がないかを調べます。子宮内に器具を入れて直接細胞を擦り取るため、痛みを感じたり、少量ですが出血をしたりする場合があります。子宮体がんは肥満や糖尿病、高血圧の方のほうが発症リスクが高くなる傾向にあります。これらに該当する方や、発症リスクの高い年代の方も一度、検査してみることをおすすめします。

 

骨盤腔MRI検査

女性特有の器官である子宮や卵巣を囲んでいる骨が骨盤です。MRIは脳の検査などで用いられる装置です。この方法は電磁波を使って体の中を間接的に映し出す方法で、放射線被ばくのおそれがありません。骨盤腔MRI検査では骨盤の内部に位置する臓器の大きさや状態がわかります。MRIは音が大きく検査時間も30分以上かかりますが、痛みがありません。また間接的な検査なので、医師が直接体を診察する内診の必要がなく、「恥ずかしいから」と検査を控えている方にはおすすめです。

 

各検査の比較

わかる病気 メリット デメリット
子宮頸部細胞診
  • 子宮頸がん
  • 子宮頸がんの検出には欠かせない
  • 内診のため検査方法に抵抗を感じる場合がある
  • 月経時には検査できない
経膣超音波
  • 子宮腺筋症
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜増殖症
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 卵巣のう腫
  • 様々な子宮の病気を検出できる
  • 内診のため検査方法に抵抗を感じる場合がある
子宮体部細胞診
  • 子宮体がん
  • 子宮体がんの検出には欠かせない
  • 内診のため検査方法に抵抗を感じる場合がある
  • 痛みを感じる場合がある
  • 少量だが出血する場合がある
  • 月経時には検査できない
  • 未産婦では採取に困難な場合がある
骨盤腔MRI
  • 子宮体がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮内膜増殖症
  • 子宮筋腫
  • 卵巣のう腫
  • 卵巣がん など
  • 医師の内診がない
  • 様々な子宮の病気を検出できる
  • 時間がかかる(30分〜1時間)
  • 機械音がうるさい

 

子宮がん検診の料金

子宮がん検診の相場 : 15,000円〜6万円

(施設により検査の数、組み合わせ、料金は異なります)

それぞれの検査の料金相場は以下の通りです。

 

子宮頸部細胞診(健康保険や自治体の補助がある場合) 無料~2,000円前後

※お住まいの市区町村、または加盟されている健康保険組合によって異なります。

全額自己負担の場合は以下のようになります。別途診察料等がかかることがあります。

  • 子宮頸部細胞診:3,500円~6,000円前後
  • 経膣エコー:3,000円~7,000円前後
  • 子宮体部細胞診:2,000円~8,000円前後
  • 骨盤腔MRI:20,000円~30,000円前後

※検診費用は検査内容によっても異なります。検査を希望する医療機関に、必ず確認するようにしてください。

MRI検査を受ける前に

知っておきたい

MRIは磁気共鳴現象を利用した画像による検査です。MRI装置は大きくて強力な磁石です。磁石の周りには「磁場」と言って磁力が働いています。磁気装置の中に横たわると、体内の原子がMRI装置の強力な磁場によって同じ向きにそろいます。ここで特定の波長の電磁波を当てると、特定の場所にある原子が反応します。電磁波を当てるのをやめると、原子はまたゆっくりと磁場にそって向きをそろえようとします。このときに原子が発する波長を読み取って、画像に変換します。

人体のMRI検査ではラジオ放送で使われるぐらいの波長を持つ電磁波を当てて、水に含まれる水素原子の発する信号を画像化します。

このようにMRI検査はX線などの放射線を使わないため、被曝の心配がありません。ただし強い磁気を利用した装置なので、磁石に反応したりするような物はあらかじめ外しておく必要があります。アクセサリーなどの金属類、時計や携帯電話などは持ち込まないようにくれぐれも注意してください。またクレジットカードの磁気が使えなくなるおそれがありますので、財布類も預けておきましょう。

また病気の治療のために、ペースメーカーなど金属を含む医療機器等を利用している場合は、体内で機器が移動したり、火傷や故障、破損、動作不良などが起こるおそれがあるため、原則としてMRI 検査を受けられません。ただし現在では、条件付きでMRIを受けることのできる医療機器の開発も進んでいます。一度かかりつけの医師、または検査を希望する医療機関に確認してみるとよいでしょう。

 


出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る