[exam]人間ドックの検査説明:大腸3D-CT

オプション検査項目 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

(監修:芝大門 いまづクリニック院長 今津嘉宏)

大腸3D-CT

CTスキャンと呼ばれる機械を使用し、大腸の様子を立体的な画像(3D画像)で観察する検査です。
内視鏡検査のような苦痛を伴わず、大腸がんの前兆を発見することが可能です。

 

どういう検査?

大腸3D-CT検査では、肛門から空気(二酸化炭素)を注入し、CTスキャンを行って、大腸内部の様子を立体的な画像データとして観察します。

別名仮想(バーチャル)大腸内視鏡検査とも呼ばれ、従来の内視鏡検査と比べ苦痛が少なく、また内視鏡検査では観察しづらかった大腸のひだの裏側まで画像で観察できることが大きな特徴です。検査にかかる時間も、内視鏡検査と比較して短く、大腸内に注入した炭酸ガスもすみやかに体内へ吸収されるため、内視鏡検査に対して抵抗のある方にまずおすすめしたい検査です。
以前、大腸内視鏡検査で異常が認められなかった方でも、不安があれば一度検査してみることをおすすめめします。

大腸3D-CT検査では、内視鏡の挿入を必要とせずに、内視鏡検査と同じような大腸の様子を画像で確認することができます。あらかじめ肛門から大腸の内部に炭酸ガス(二酸化炭素)を注入し、大腸を拡張させた状態で、CT装置による腹部のスキャンを行うことで、大腸の形や内部の様子を立体的な画像データとして得ることができます。

大腸にポリープ(臓器の内側にできるふくらみ)などができている場合、この画像データからその位置や大きさを把握することが可能です。

 

知っておきたい

  • 大腸の内部の色や硬さについてまで検査することはできないので、大腸3D-CT検査により異常が確認された場合には、あらためて内視鏡検査が必要となる場合があります。
  • 内視鏡検査とは異なり、ポリープなどが発見された場合に、その場で切除するなどの処置をとることはできませんので、もし所見があった場合には、改めて内視鏡検査などを受ける必要があります。

 

検査のながれ(一例)

1. 検査前日

検査前日の食事は、必ず処方された検査食を食べましょう。専用の検査食を食べることによって、大腸の様子がきれいに撮影できるようになります。
また、夕食後には、あらかじめ処方された下剤を服用します。服用時には、なるべく多くの水を一緒に飲むことがポイントです。

 

2. 検査当日

検査当日は、食事を摂らずに検査会場へ行きます。検査時に使用する注射の影響で、検査後に目がちらつく可能性があるため、検査を受ける本人が車を運転して行くことはできません。
ほとんどの場合、前日に飲んだ下剤の効果により、便が出て、お腹の中がきれいになっているはずです。もし、便が出ていない場合は、受付の際にその旨を伝えてください。
検査会場で受付を済ませたあとは、検査着に着替えます。検査の邪魔にならないよう、特に金属製のボタンのついた衣服やアクセサリー類は外しておきましょう。女性であれば、ブラジャーも外しておきましょう。

 

3. 検査の前処置

検査室に入ったら、CTスキャン装置専用のベッドに横になり、腸の動きを一時的に抑える注射を行います。その後、肛門から細いチューブを挿入し、大腸内部へ炭酸ガスを注入します。

 

4. CTスキャンによる撮影

ベッドの上で、うつぶせで1回、仰向けで1回、計2回の撮影を行います。検査中、呼吸や体動によって画像が乱れてしまわないよう、10秒程度息を止める必要があります。

撮影全体にかかる時間はおよそ15分程度です。

 

5. 検査終了

2回の撮影が終わったら、検査終了です。食事は、検査の後から、いつも通りに食べていただけます。

大腸に注入した炭酸ガスはすぐに体内へ吸収されるため、一時的に気持ち悪くなることがありますが、安静にしていれば症状は改善します。

  • 腸の動きを止めるための注射の影響で、目がちらつく場合がありますので、検査後の車の運転は控えてください。
  • 大腸3D-CT検査の結果が出るまでには、施設によりますが、およそ1週間かかります。

 

大腸3D-CT検査の特徴

メリット

  • 内視鏡検査と比較して、痛みや不快感が少ない
  • 麻酔の必要がない
  • 病変の起こっている個所や大きさを正確に把握できる
  • 様々な角度から大腸の様子を観察できる
  • 大腸の内部に傷がつく危険性が低い

デメリット

  • 内視鏡検査と違い、大腸内部の色が確認できない
  • 放射線被曝がある
  • 平らな病変や、5mm以下の小さなポリープを発見しにくい
  • その場ですぐにポリープの切除を行うことができない
  • 検査食や下剤等、前日からの処置が必要
  • 前処置や大腸の拡張がうまくいっていない場合に、正確な検査が難しくなる

 

大腸3D-CT検査のFAQ

Q.検査前日は、必ず処方食を食べなければいけませんか?

A.正しい検査結果を得るためにも、必ず決められた処方食を決められた時間に食べてください。外食や間食なども禁止となります。会社のつきあいであっても、宴会も避けてください。

 

Q.下剤は必ず飲まなければなりませんか?お腹は痛くなりませんか?

A.大腸の中をきれいにして、便とポリープの識別をつけやすくするためにも、下剤は必ず飲む必要があります。下剤の効き目は人によって異なりますが、念のため下剤を飲む日はトイレに行きやすい環境を作っておくようにしましょう。下剤の服用に不安がある場合には、事前に医師に相談してください。

 

Q.肛門から空気を入れると聞きましたが、苦しくありませんか?

A.検査で使う空気は、検査用に特別に準備された二酸化炭素(炭酸ガス)と呼ばれるものです。私たちの周囲にある普通の空気とは違い、検査の後は身体にすみやかに吸収されるので、検査の際には一時的にお腹が張った感じになる方もいらっしゃいますが、通常は検査後数分もすれば解消されます。また、空気を入れる際に用いるチューブも内視鏡と比較すれば細く、痛みを感じにくくなるよう、先端に潤滑ゼリーをつけて挿入します。

 

Q.どの病院でも検査を受けることができますか?

A.大腸3D-CT検査は、最近導入された新しい検査です。そのため、病院によっては大腸3D-CT検査のための設備が整っていない場合があります。

 

Q.誰でも受けられる検査ですか?

  • 妊娠している方
  • 腸に関する手術直後の方
  • 腸閉塞の疑われる方
  • 痔や脱腸など、肛門に関して持病のある方
  • 腹部に特定のペースメーカーを装着されている方
  • 腎機能の弱っている方
  • CT撮影を受けられない方
  • 前処置を受けられない方

その他通院中の疾患をお持ちの方は、事前にかかりつけ医にご相談ください。

 

大腸3D-CT検査でわかるおもな病気

  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 粘膜下腫瘍
  • 炎症性疾患
  • 潰瘍性疾患
  • 大腸憩室など

出典:YOUR DOCK編集部(検査一覧に戻る