[archive]今日から使える炭水化物の正しい知識と手軽な摂り方

管理栄養士執筆 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア

タンパク質、脂質と合わせて3大栄養素とされる炭水化物。現代の私たちの食生活は、炭水化物の中でも特に糖質をとりすぎる傾向にあります。みなさんは適量がどのくらいかご存知ですか?
 

 
最近では、炭水化物抜きダイエットや低糖質食なども流行し、炭水化物のとり方にも注目が集まっています。今回は意外と知っているようで、知らない炭水化物の働きや重要性を分かりやすくお伝えしていきます。
 

そもそも炭水化物とは?

多くの市販の食品に表示されている栄養成分には、「炭水化物」や「糖質」「食物繊維」と記載がありますが、炭水化物「糖質」と「食物繊維」の合計を表しています。糖質は脳や身体を動かすためのエネルギー源として働き、タンパク質・脂質と合わせ3大栄養素とされ、生命活動においてなくてはならない大切な栄養素です。主食といわれるご飯・パン・麺類などに主に含まれていて、脳の唯一のエネルギー源となります。一方、食物繊維はヒトの消化酵素で消化されない食物成分で、消化されず大腸に至るまでに、コレステロールや血糖値を低下させたり、腸内環境を整えるなど様々な機能を発揮しています。炭水化物でも糖質はとりすぎに注意ですが、食物繊維は積極的にとっていきたい栄養素です。
 

1日に必要な炭水化物の量は?

成人男性、女性ともに1日の摂取エネルギーの50~65%を数値目標として挙げています。例えば1日2,000kcalが必要な人の場合、1,000~1,300kcalを炭水化物からとるということになります。これはご飯中茶椀(140g)4~5杯分に相当します。コンビニやファストフードが普及し、手軽に食べることのできるおにぎりやパン、ハンバーガーや丼物など、炭水化物が主となる食事を口にする機会が増えました。外食は多くの人が満足できるようにご飯の量も多めになっているので、気にしていないとあっという間にオーバーしてしまいます。またお菓子やスイーツ、清涼飲料やジュースに使われる砂糖も糖質なので、甘いものが好きという方もとり過ぎが心配されます。

見落としがちなのが、いも類(じゃがいも、さつまいも、山芋)根菜類(レンコン、人参、ごぼうなど)に含まれる糖質。例えばカレーやシチューですが、材料によく使われる人参、玉ねぎ、じゃがいもは糖質が多い野菜です。そこに小麦粉の入ったルーがかかり、ご飯やパンを合わせるので糖質の多いメニューと言えます。カレーを食べるときはご飯の量を減らしたり、次の食事で糖質の量を調整するのがオススメです。
 

炭水化物によるからだへの効果

炭水化物は利用されやすい形に分解され、少量は血液中や肝臓、筋肉に蓄えられ、残りは脂肪となって蓄積されます。そのため過剰にとりすぎると脂肪がどんどん増えていき、血液がドロドロして血管系の疾患を引き起こしたり、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝など様々な病気の原因につながってしまいます。

反対に、最近では炭水化物を極端に減らしてダイエットを行う方も多く見受けられます。脳や神経系、赤血球は糖質を主なエネルギー源としているので、極端な炭水化物の制限が続くと、身体や思考力の低下だけでなく、脳が餓死状態にあると判断し、消費エネルギーを抑えてしまいます。それによりかえって代謝が悪く痩せにくい、さらにはリバウンドしやすい体質にもつながってしまうという悪循環を引き起こしてしまいます。ダイエットしたいのであれば、主食も3食きちんと食べるのがオススメです。

また糖質は、同じエネルギー源でも脂質やタンパク質と比べると、すばやく使えるという特長があるので、栄養ドリンクやエナジードリンクには糖質が多く使われています。こちらも飲みすぎには注意したいですね。

 

炭水化物を上手に摂取できるおすすめレシピ

主食はご飯がオススメです。パンや麺に比べ脂質も抑えられ、腹持ちも良いので、余計な間食も防いでくれます。また、白米よりも玄米・雑穀米・黒米・麦飯など色のついたご飯の方が、食物繊維、ミネラル、ビタミンB群が豊富なので、積極的に選びましょう。ご飯に合うおかずと、玄米を使ったレシピをご紹介します。

(1)豚肉の辛みそ炒め
炭水化物は、豚肉や大豆製品などに多く含まれるビタミンB1と一緒に摂取することで効率よくエネルギーに変換されます。食感の良い野菜と一緒に食べることで、よく噛むことにつながり、ご飯の食べすぎを予防してくれます。

(2)生姜入り玄米卵雑炊
玄米や雑穀米には食物繊維や代謝を良くするビタミンB群が豊富に含まれています。パサパサ感の気になる方でも、雑炊にすることで食べやすくなります。さらに豚肉で糖質の代謝もUP!旬のきのこは低カロリーで食物繊維も豊富なので、帰りが遅くなったときの夕食にもオススメです。

 

最後に

炭水化物自体は、摂取しやすく誰でも選びやすい食品ですが、やはりエネルギー源として働くのに他の栄養素の手助けが必要となります。副菜や汁物をつけたり、具だくさんにしたりと炭水化物以外の栄養もバランスよく摂っていきましょう。新米の季節ですが、ご飯の食べすぎに気をつけて食欲の秋を楽しんでください。

 
参考資料

  1.  日本人の食事摂取基準(2015年)
  2.  ダイエットプラス, 『豚肉の辛みそ炒め』
  3.  ダイエットプラス, 『生姜入り玄米卵雑炊』

出典:KENKO JIMAN編集部(管理栄養士執筆:NS Labo)