[archive]今日から使えるビタミンCの正しい知識と手軽な摂り方
管理栄養士執筆 / 執筆 : FRONTEOヘルスケア
数あるビタミンの中でも馴染みのあるビタミンCですがその働き、ご存知ですか?コラーゲンの生成やアンチエイジング、疾病予防など、私たちの体で様々な役割を果たしてくれています。 みなさんはしっかりとれていますか?
ビタミンCと聞くとイメージするのはかんきつ系の果物?それとも肌荒れや風邪の時とるビタミンというイメージでしょうか。今回はその働きやどのくらいとったらよいのかなど、ビタミンCについて詳しくお伝えしていきます。
そもそもビタミンCとは?
水溶性のビタミンで水に溶けやすく、空気で酸化されやすいという性質があります。私たちの体の中では作られないビタミンなので、食事からとる必要があるのです。強い抗酸化作用があり、ビタミンA、ビタミンEと合わせて「抗酸化ビタミン」と呼ばれています。ビタミンCはかんきつ類、野菜類、いも類などに豊富に含まれています。
1日に必要なビタミンCの量は?
日本人の食事摂取基準(2015年版)では男女(18歳以上)とも1日に100mgが推奨量として設定されています。タバコを吸う方やストレスの多い方はビタミンCの必要性が高まるのでより多く摂取する必要があります。過剰に摂取しても尿中に排泄されるため、過剰症は起こりにくいとされていますが、ビタミンC含有食品やサプリメントなどによって大量に摂取した場合、吐き気や下痢など胃腸への影響がみられることがあります。
特に豊富に含まれているのが赤ピーマン(170㎎)、ブロッコリー(茹で:54㎎)、じゃがいも(35㎎)、キウイ(69㎎)※です。他にも緑黄色野菜や果物に豊富に含まれます。野菜を毎食とれていないなという方は、1日1回でもしっかり食べるように心がけるといいですね。
※100gあたりの含有量
ビタミンCによるからだへの効果
ビタミンCは皮膚や骨、腱などの全身に存在する結合組織をつくっているタンパク質の主成分である″コラーゲン″の生成に不可欠なビタミンです。コラーゲンは年齢とともにつくられにくくなるので、ビタミンCをしっかりとって生成を促すことが大切になってきます。他にも体にとって有害な活性酸素を除去し、動脈硬化やがんを予防したり、アンチエイジングにも効果的です。活性酸素は様々な病気の原因や体の不調、老化などに密接に関係していますので、日々除去していくことが大切です。また、ストレスから体を守るホルモンをつくっているので、ストレス時にはビタミンCをいつも以上に意識してとるようにしましょう。
ビタミンCが不足すると、コラーゲンの生成が不十分になるので、肌荒れしやすくなります。壊血病といって、毛細血管が損傷しやすくなったり、歯茎や皮下の出血をもたらすことも。また、強い疲労感や関節痛などの症状も引き起こします。ビタミンCによる抗酸化作用が発揮されなくなると、活性酸素が蓄積して様々な病気の原因になったり、からだの老化を速めることにもつながります。健康的な生活を送るためにも不足なくとりたいですね。
ビタミンCを上手に摂取できるおすすめレシピ
ビタミンCは水に溶けやすく、加熱に弱いので、生食できるものは生で食べるのがおすすめです。加熱が必要な野菜は洗浄を素早く、茹でるよりも蒸すほうがビタミンCの損失を防ぐことができます。汁ごと食べられるようなメニューにするのもオススメですよ。保存している間にビタミンCは失われていくので、新鮮なうちに食べるのも効率よくビタミンCをとるコツです。
(1)レンジで簡単!カラフル無限ピーマン
ピーマンのビタミンCは熱に強い性質があります。ビタミンCは肉や魚などのタンパク質と一緒に摂ることでコラーゲンの生成を助けてくれるので、ツナと合わせることでより効率よくビタミンCの働きを得ることができます。
(2)ブロッコリーのごま人参和え
ビタミンCが豊富なブロッコリーに、β-カロテンが豊富な人参を合わせることで、抗酸化力の高い副菜になります。たれを合わせるのが面倒であれば、お好みのドレッシングにすりおろし人参を加えてもOKです。
最後に
ビタミンCは1度にレモン何個分!など、たくさんとっても吸収できる量は限られていますので、こまめに補うことが大切です。ビタミンCを味方につけて活性酸素に負けない体をつくっていきましょう。
参考資料
- 日本人の食事摂取基準(2015年)
- しっかり学べる!栄養学 川端輝江 編著
- 改訂版 栄養の教科書 中嶋洋子 監修
- クックパッド, 『レンジで簡単!カラフル無限ピーマン >』
- ダイエットプラス, 『ブロッコリーのごま人参和え』
出典:KENKO JIMAN編集部(管理栄養士執筆:NS Labo)